母乳には多くの良い点があることが知られています。その為、多くのママは母乳で育てたいと思っています。
でも母乳をあげていると制限されることがとっても多いのです。中でも一番気になるところはお薬なのではないでしょうか?
私も授乳中にお薬を飲まなければならない機会がありましたが、病院で授乳中でも大丈夫なお薬を処方してもらっていました。それでもちょっと気になってしまうのですが・・・。
■薬は母乳に以降する?
ママの飲んだお薬は確かに母乳を通して赤ちゃんに移行しますが、その量はママが服用した薬の0.5から1パーセント程度ですといわれています。
赤ちゃんに害が出てくるのは母親の服用した薬が20パーセント以上移行した時とされていますので特別な薬以外は大丈夫と考えていいでしょう。
ただし、抗がん剤やホルモン剤、一部の精神病治療の薬の場合は、授乳に影響が出るため、授乳を中断することになります。
やはり一番良いのは、お薬を飲まないことなのですが、ママの症状がツラくて育児にも影響が出る場合は、早く服用して、早くよくなって、また元気に母乳育児できるのが一番ですよね。
その場合は、必ず「母乳育児をしている」ことを伝え、出来るだけ母乳に影響のない薬をもらい、しっかりお薬を飲んで、授乳時以外は誰かに見てもらう時間をつくり体を休めて、また元気にがんばってくださいね!
母乳はお母さんの血液からおっぱいの乳腺で作られます。お母さんの体に入ったお薬は、血液に乗って乳腺に届きます。ただし、8割くらいのお薬は、母乳が作られるときにお母さんの血液よりも、かなり薄くなることが分かっています。
数少ない濃くなるお薬でも、実際に赤ちゃんがお薬の入った母乳を飲んで、赤ちゃんの血液に届いて、赤ちゃんの体のどこかにお薬が働くにはたくさんの道のりがあります。この道のりを経て影響を起こすお薬は、とても限られているのです。
■お薬の授乳への影響
日本では赤ちゃんへの影響を心配しすぎて、簡単に母乳をやめてしまう傾向があります。この理由は2つあります。1つには「お薬を飲んでいると母乳をあげられない」という慣習が私たちに根付いているからです。
「粉ミルクがあるから」と母乳をやめたり、「なんとか我慢しよう」とお母さんがお薬を飲むのをあきらめたりしてきました。
もう1つにはほとんどのお薬の説明書に「授乳を中止」と書かれているため、アドバイスをする医師もそのように説明してきたからです。この説明書も科学的な裏づけに乏しく、今の時代にそぐわない点が指摘されています。
残念ですが、ひとたび母乳をやめてしまうと、ホルモンの変化などにより母乳を再開することは困難になります。
出来るだけ母乳をやめたくない場合は病院の先生に相談してみましょう!
■授乳を中止する場合
授乳に影響の出る睡眠薬、気分安定剤、抗うつ剤や精神安定剤などを一定期間服用する場合、授乳を中断することになります。その場合、母乳育児を続けるためには必ず搾乳するようにしましょう。
おっぱいに刺激がないと母乳は分泌されないので、授乳を中断して搾乳をしなければ母乳の分泌量が減ってしまいます。母乳が出すぎる人は、しっかりおっぱいをしぼらないと乳腺炎になったりします。
搾乳は、最低でも3〜4時間ごとに行い、量は少しでもいいので必ず刺激を与えてください。
溜まり乳の人は楽になる程度に搾り、詰まりがないかチェックしてください。長期間になる場合や、授乳再開時には、桶谷等の助産院でメンテナンスをされるのが一番良いと思います。
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