妊娠中の出血は、ちょっと休めばおさまるもの、急いで病院で対処してもらわなければならないものなどさまざま。
とにかく病院へ連絡をして支持を仰ぎましょう。妊娠中におおよそ2〜3割の妊婦さんが出血を感じるようです。
胎教に☆お腹の赤ちゃんにやさしく語りかけましょ♪「はじめてトーク」
■妊娠中の出血の原因
切迫流産・流産
出血は薄いピンクか茶褐色。流産が始まっているときは、大量の鮮血。出血とともに、おなかの張りや痛みがあることもあります。
切迫早産・早産
暗赤色で少量の出血。おなかの張りをともなうことも。なお、出血がないこともあります。
常位胎盤早期剥離
子宮内に大出血しているのに外に出てくるのは少量のこともあります。外出血がある場合は、鮮血。おなかがかたくなったり、強い下腹部痛をともないます。
前置胎盤
大量の鮮血。たいてい、おなかの張りや痛みはともないません。
内診時の刺激
ごく少量の出血。出血直後のものは赤く、時間がたったものは褐色。
■妊娠週ごとの出血
☆妊娠4週
この時期の出血は月経様出血と言われるように、最終月経と間違えられることもあります。しかし出血の量はいつもより少ないので区別できますし、今は妊娠検査薬で、妊娠であることは確認できます。
しかし流産や子宮外妊娠などの心配については、超音波断層法を使ってもまだわかりません。出血の量が増えてこないようなら1〜2週経ってから産婦人科で診察を受け、経膣超音波断層法の検査で順調に発育しているのを確認するとよいでしょう。
出血が多くなったり、強い腹痛がある時はすぐに受診する必要があります。
☆妊娠4〜7週
下着につく程度、あるいは月経の始まりか終わり頃の程度の少量の出血が数日続いても、指定された受診日に経膣超音波断層法の検査で発育していることを確認すればよいのです。
この時点でまだ検診を受けていないならば一両日中に初診を受けて、検査で胎児の大きさ(頭殿長)が一日に1mmずつ大きくなること、妊娠6〜7週には胎児の心拍動が見られるのを確認しましょう。出血の原因は子宮のうっ血・びらん・ポリープなどです。これは妊娠上の心配はいりません。
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☆妊娠8〜16週
この時期になると、出血が見られることは少なくなります。しかし胎盤が完成する妊娠16週までは、胎児を包んでいる袋(胎嚢)の全面に絨毛があることが出血の原因になる場合があり、この時は月経よりちょっと少ない位の量の出血が続きます。
その他、ポリープ・びらんなどが原因となります。絨毛膜下血腫の場合には褐色ないし黒褐色のおりものであることがほとんどです。
☆妊娠16〜21週
この時期に生まれてしまうことを後期流産と言います。妊娠21週までは未熟の度合いが強く、保育器でも育てることが不可能だからです。
しかし出血・下腹痛などの切迫流産の兆候を止めることができれば、妊娠を継続することができる時期なのです。その他びらん・ポリープ・絨毛膜下血腫などはあまり心配のいらないものです。
☆妊娠22週〜36週
この時期に生まれるのは全分娩の3〜4%で早期産と言います。早く生まれたものほど未熟の程度が強く、育てるのが困難です。
この時期になると出血することは少なくなるはずですが、もし出血がある時は次に述べるような異常な出血の始まりであることもあるので、すぐに診察を受けて、危険がないことを確認しておく必要があります。
診察の結果、びらん・ポリープが原因と言われたら心配のいらないものです。
☆妊娠37週以後
分娩準備状態の進み具合を見るために、定期検診の時に内診をすることが多くなります。内診後に出血が見られることがありますが、量が少ない限りは心配はいりません。
陣痛の有無とは関係なしに子宮口が開き始めると、粘液に混じって赤褐色の出血があります。これが血性分泌と言われるものです。
「おしるし」とも言われますが、必ずあるものでもなく、また分娩の始まる1週間も前に見られることもあります。本当のお産の始まりは陣痛か破水です。
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