最初は、おなかの張りやごく弱い生理痛のような痛みを不規則に感じます。これが、前駆陣痛。本格的な陣痛の兆候です。
不規則な痛みがしばらく続き、やがて収まってしまうもので、前駆陣痛は本番のいわば予行演習。
■前駆陣痛とは?
前駆陣痛というのは、妊娠9ヶ月から10ヶ月の、まだ臨月に達していない状態で起きる症状で、出産時に起きる陣痛とは区別されています。
この前駆陣痛は、出産に向けて赤ちゃんの頭が骨盤の方に下がるために子宮が収縮しやすくなり、実際の陣痛が始まる前に起こる陣痛です。
前駆陣痛の特徴は、確かに痛みはあるのですが、痛みが起こる間隔が不規則で、痛みを感じて30分くらい経ってから、また痛くなったり、次は1時間後に痛みを感じたり、出産の陣痛とは違って痛みの間隔がだんだん短くなる事はないようです。
前駆陣痛が起きると、出血することがあります。
これは卵膜と子宮入口の間がずれたときに血液と粘液がまじって出てくるもので、おしるしと呼ばれます。
おしるしがあったからといって、すぐに出産というわけではありません。月経用ナプキンをあて、これまで通りの生活をつづけてかまいません。
出血量が月経よりも多いときには異常出血も考えられるので、すぐ分娩予定施設に連絡しましょう。
■前駆陣痛と本陣痛の違い
前駆陣痛では、例え痛みが規則的になってきたとしても、本陣痛のようには間隔は短くなりません。痛みもやがて和らいでいきます。
入院するつもりで病院に行っても、診察で子宮口が開いていないことがわかり、一旦帰宅、ということもあります。
陣痛は出産が近づくにつれて痛みの間隔が短くなり、陣痛が起こっている時間が長くなっていきます。
前駆陣痛があった数日後から数週間後に本当の陣痛がおこることが多いようです。「陣痛かな?」と思った時は必ず、秒針付きの時計を見ながら間隔をはかるようにしましょう。
前駆陣痛と出産陣痛の最も大きな違い。
それは、出産陣痛は痛みの間隔が徐々に短くなっていくのに対して、前駆陣痛の場合、痛みの間隔がだんだん短くなる事はない、ということです。
つまり不規則な痛みが続いたとしても、しばらくしておさまったのならば、それは前駆陣痛である可能性が高いということです。
赤ちゃんが生まれるような本当の陣痛は、何をしていても、寝ていても目が覚めるくらいいたいものです。
出産直前はこれかな?これかな?と気になると思いますが、落ち着いて待ちましょう。
■前駆陣痛だと思っても以下の場合は病院を受診しましょう
痛みがずっと持続したままおさまらない。
胎動を感じない。おなかを押さえたり刺激してみましょう。それでも動かない場合は早く受診しましょう。赤ちゃんは生まれる直前まで動きます。
規則的にだんだん強くなってくる場合。
破水した場合。
出血が多い場合。流れるような出血は要注意です。
前回、早いおさん経過だった方や痛みを感じることがなくお産した方。
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